NEWS RELEASE Date: 2007.5.1

新技術紹介 「超臨界流体抽出」技術を応用して、いろいろな独創的商品企画をお手伝いします。

弊社はこのほど、東大大学院・呉 暁聞工学博士との共同開発で、新しい超臨界流体抽出技術を確立し、中国国内に超臨界抽出機受託工場を建設、プロポリス、しその実、月見草、ゴマをはじめとした各種健康食品等の原料バルクの供給を開始しました。
この新しい超臨界流体抽出法は、二酸化炭素を使って素材原塊に熱と圧力を加える(超臨界状態)ことで、完全分離して有用成分だけを取り出す抽出方法です。
この抽出方法は、現在主流のアルコール抽出法ではなし得ない数々の特徴と利点を具備しています。

プロポリス以外でも、ゴマエキス、ニンニクオイル、ローヤルゼリー、DS、レシチン、ルテインなどの抽出素材も用意しております。また工場を中国に持つ利点を活かし、沙棘などの漢方生薬の素材も提供可能です。
 
- 抽出物質の例 -
 食品分野への応用

[微量成分の除去]
魚油から高含有EPA・DHA、コーヒー・紅茶・緑茶の脱カフェイン、緑茶から天然L-テアニン、高濃度緑茶カテキン

[有用成分の抽出]
プロポリスからジテルペンやフラボノイドなど有用成分
ヘマトコッカスからアスタキサンチンオイル
ウコンからクルクミン、卵黄から卵黄油、ブドウ種子からブドウ種子油の抽出・各種天然物から香辛料、色素成分の抽出

 香料分野への応用

・天然香料の抽出

本件についてのお問合せは、sanada@jmc-co.comまで。



超臨界抽出法について:

超臨界抽出法は多くのメリットがあるため、現在世界各地でビール用ホップエキスの抽出、コーヒーや緑茶・紅茶の脱カフェイン、生薬からの薬効成分抽出、香り成分(フレーバー)抽出、魚油成分(DHA, EPA)の濃縮精製などをはじめ、廃棄物の分解処理にまで、利用・応用は広範囲に及んでおります。
超臨界抽出法の「超臨界」というのは、成分を溶かし出すための溶液を「臨界点を超えた状態にする」という意味で、このような状態の溶液を「超臨界流体」と呼びます。
溶液としては水、エタン、エチレン、プロパン、亜酸化窒素なども使われますが、最も扱いやすく好結果を得られるのが二酸化炭素(炭酸ガス)です。コスト面でも他に比べて有利です。

物質は通常上図のように、温度や圧力などによって「気体・液体・固体」のいずれかの状態にありますが、その3つの状態が共存する点が三重点です。この点を通って上昇する沸点曲線を辿っていくと、臨界点に達し、そこから先は気体でも液体でもない、特別な性質を帯びた「超臨界流体」に変わります。
この臨界点付近では温度・圧力に敏感で、どちらかをちょっと変えただけで、気体に近い状態から液体に近い状態まで、連続的に変化します。
また、常温の液体に比べますと、超臨界流体は気体のようにサラサラして拡散しやすく、また固体材料の中へ100倍もよく浸透して成分を溶かし出すという特徴があります。

二酸化炭素を使った超臨界流体抽出は、次のような点で極めて有利です。
●臨界温度が31℃と低いので、熱の影響を受けやすい物質も変質させずに抽出できる。
●僅かな圧力の変化で密度が変るので、容易に条件を変えて抽出したい物質を選択できる。
●浸透力が大きいので、効率よく抽出できる。
●炭酸ガスには毒性がない。
●減圧すれば炭酸ガスは簡単に気化するので、完全かつ容易に脱溶媒が行える。
●コストが安い。

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Dr. Wu(工学博士 呉 暁聞・東大大学院)略歴

1982年、中国江蘇省江蘇化工学院有機合成専業を卒業後、中国石炭化学工業を経て、1991年に来日。
東京大学大学院・工学系研究科化学システム工学の博士過程を卒業し、超臨界流体の有機合成に関する研究論文で工学博士号を取得。1999年から東京大学大学院、千葉工業大学で外国人客員研究員として超臨界流体中の有機合成、および有機物質と天然物質の有機成分の抽出法について研究、現在第一線で活躍中。



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